若者スタイル研究室

Scroll

  1. Top
  2. 若者スタイル研究室
  3. 記事一覧
  4. 若者に関すること
  5. 若者とは?

若者とは?

「若い」という感覚


今回は、「若者スタイル研究室」からの発信ゆえに、若者とは? についてお伝えします。

みなさんは、「若者」という言葉は、何歳を指すと思いますか? 大学生でも、「もう私おばさんだから」と言っている女子大生もいますね。中高生からすると、中学・高校を過ぎたという意味では納得できますが、もっと年を経た人生経験豊富な人からすると驚きの言葉でしかありません。

このように、若い・若くないというのは、「誰から見て言っているか」や、人によって感覚が違うことが起こりえます。

さて、世界で「若者(若い人)」というとき、日本で「若者(若い人)」というときは、何歳を指しているのでしょうか?

「若者」の年齢

「若者」とは、何歳から何歳までだと思われますか?

実は、若者の年齢の定義は明確にはなく、漠然としています。国連では、15歳から24歳までの人々と定義しています。 厚生労働省の「平成25に行われた若者の調査」や政府統計(令和5年)では、15~39歳を若者としています。

世界の平均寿命は、1990年の64.2歳から2019年には72.6歳へと伸びています。(国連連合広報センター 2019年)平均寿命が伸びているといっても、超高齢化が進んだ日本の2020年の平均寿命は81.49歳であるため、約10歳の差があります。(令和2年都道府県別生命表の概況|厚生労働省 (mhlw.go.jp)) この差が、世界の「若者の年齢」と日本の「若者の年齢」の定義の差になっているのかもしれません。

「若者」という言葉の歴史

「若者」という言葉を紐解いてみると、鎌倉時代以降には「若者」の概念は存在していました。(Wikipedia[青年])「若衆(わかいしゅ)」という言葉が使われ、元服前の前髪があって半髪とならない男性を指していました。

江戸時代には15歳から、満25歳未満の男性(結婚はおおよそ20歳前半)からなる「若衆組(ワカシュグミ)」や「若者組」という組織ができ、また、「若衆歌舞伎(ワカシュカブキ)」という歌舞伎も発生しました。満25歳になれば、「若者組」から「中老組」へ移動しました。

江戸時代を含め戦前は今のように平均寿命は長くはありませんが、長生きした方も多くいました。「停年(※)」制度がなく、「隠居」は、それぞれの事情と判断で決めていて、40歳で隠居も珍しくはありませんでした。一方、武士の場合などは80歳を超えても辞めさせてもらえないこともありました。江戸時代には最長で111歳になる長老もいましたし、80歳を超える葛飾北斎など、皆さんが知っている長生きした人も多くいました。しかし、40歳で隠居も珍しくはないということや、平均寿命が今より短いということを考えると、人々が「若い」と感じる対象の年齢は低かったと考えられます。

※もとは「定年」ではなく「停年」が使われていました。戦後に「定年」が使われ始め、1954年に法令用語として「定年」に統一され、「定年」が広く使われるようになりました。(出典:「定年」と「停年」 | ことば(放送用語) – 放送現場の疑問・視聴者の疑問 | NHK放送文化研究所

「若者スタイル研究室」での調査対象

若者スタイル研究室では今後、東京圏に在住の20~39歳の範囲で調査していきます。(調査によって範囲は異なる場合があります。)場合によっては学生も対象とします。

参照:(立命館大学ArtWiki「若衆」)コトバンク、「若者組」、昭島市「デジタルアーカイブス 若者組と村の秩序」、(JapanKnowledge「若衆歌舞伎」)、goo辞書「若者組」、Jstage 「農村における婚姻前の男女交際の観衆」)、茨城大学学術リポジトリ「江戸時代のくらしとご隠居パワー」、「江戸時代の超高齢者 – 立命館大学

Share

関連記事

記事一覧